チャンミン君と風太の日記
「ノラや」再読
本棚を掃除していたら、懐かしい本を見つけました。
内田 百閒(内田百間)の「ノラや」です。
友人に、猫好きならぜひ読んでみて!と勧められたのがこの本との出会いでした。古本屋さんで購入する事が断然多い私が、珍しく書店で購入した1冊です。
購入時期に関する記憶は全くありませんが、クレジットを見ると1995年に刷られた版とあるので、風太を飼い始めて間もない頃に買ったようです。
この本は、これまでに2度読みました。1度は買ってすぐに。
もう1度は、10年ほど前に風太がベランダから落ちたかなにかして外に出てしまい、2か月以上家に帰らなかった時期に読みました。
内容はうろおぼえですが、確か...
ノラとして百閒先生のお家に出入りしていた「ノラ」が、ご飯をもらったり雨宿りさせてもらっているうちに、百閒先生のお家の子になります。
百閒先生にも奥様にもとても可愛がられて毎日を過ごしていたノラなのに、ある日、外出したきり帰ってこなくなってしまいました。
ノラを探し出すために考え付く限りの手立てを講じる百閒先生。
ノラがいなければ夜も日も明けないかのような嘆き悲しむ日々の中で、目の前にいないノラにいくどもいくども「ノラやどこにいってしまったのか?」と、語りかける...そんな苦しみの最中の毎日を綴った物だったような気がします。
人目も気にせず、オロオロとし、涙を見せる百閒先生の姿は、体面を気にして外では泣かないようにしてしまう私などには到底真似のできない境地ですが、ノラを思う気持ちは想像に難くなく、翌日目が腫れてしまうほど泣きながら読んだのを覚えています。
特に2度目に読んだ時は、家の中で飼っていた風太が外に出て行ってしまった時だっただけになおさら泣けて仕方ありませんでした。
久しぶりに手に取った「ノラや」。もう一度読み返してみようかな...と思います。
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【今日のチャミ】
夫「チャム。手(肉球の隙間)になんか付いてるぞ」
嫁(それは、ネコ砂の粒と思われ...)
チャ「触らないでよぉ~」